インフラ・運用見積もり
4TBのディスク4台をRAIDにすると何TB使える?
使うツール
ストレージを増設するとき、ディスクの容量と台数だけを掛けると、実際の構成で使える容量と大きく違うことがあります。RAIDの冗長化や予備ディスクは、同じ物理容量の一部を別の目的へ使うためです。RAID容量で構成を変えてみると、『買った容量』『計算上使える容量』『ファイルシステムで見える空き』を分けて考えられます。
4TB四台、RAID 6ならモデル値は8TB
total disks: 4
disk size: 4 TB
RAID level: 6
spares: 0結果の物理容量は16TB、モデル上の利用容量は8TB、冗長化分は8TBです。RAID 6では、参加する四台から二台分に相当する容量を差し引き、(4−2)×4TBと計算します。特定の二台だけがすべてのパリティ専用になるという意味ではなく、容量換算で二台分に相当するという見方です。
この8TBから、さらにファイルシステムや管理情報などが使う領域があります。TBとTiBの表示差もあるため、OSで見える数字が8と一致しないことだけで、容量が失われたと判断しないようにします。単位差を知りたいときはデータ容量の単位変換で同じbyte数へそろえて比較します。
同じ四台でも、方式で容量が変わる
4TB四台、予備なしのまま方式だけを変えると、RAID 0は16TB、RAID 5は12TB、RAID 6は8TB、RAID 10は8TBです。RAID 0は冗長化容量を持たないため、容量が大きいことだけで『最もよい』と選ぶ比較ではありません。RAID 6と10が同じ8TBでも、構成や性能特性が同じになるわけではありません。
このツールのRAID 1は、参加するディスクすべてを同じ内容のミラーとして扱うモデルです。四台の4TBなら利用容量は4TBです。二台ずつのミラーを二組作るつもりなら、その構成と同じではありません。名前だけで期待する容量を決めず、どの単位でミラーを作り、それをどう組み合わせるかを確認します。
予備ディスクは、通常の利用容量へ足さない
4TBを五台に増やし、予備を一台、RAID 6にすると、参加するのは四台で利用容量は8TBのままです。物理容量20TBは、利用8TB、冗長化8TB、予備4TBへ分かれます。五台すべてがRAID 6へ参加する予備なしの構成なら12TBなので、同じ購入台数でも役割の指定で結果が変わります。
四台のまま予備を一台へ変えると、RAID 6の参加台数が三台になり、条件を満たさずエラーになります。予備は総台数へ追加する数字ではなく、総台数の内訳です。入力前に『購入総数』『配列へ参加する台数』『予備』を分けて書くと、二重に数える誤りを防げます。
台数条件を満たすことも、容量計算の一部
このモデルはRAID 0と1を二台以上、RAID 5を三台以上、RAID 6を四台以上、RAID 10を四台以上かつ偶数とします。これらは予備を除いた参加台数です。RAID 10へ五台をそのまま参加させる入力は拒否されますが、総五台で一台を予備にすれば参加四台となります。
装置やソフトウェアによっては、別のレイアウトや製品固有の拡張方式があります。このツールの条件を、すべての製品が受け付ける構成の一覧と見なさないでください。見積もった構成を採用できるかは、対象製品の対応台数、ディスク要件、拡張手順で別に確認します。
容量が違うディスクは、最小容量の仮定を見る
計算エンジンは、参加ディスクを最小容量へそろえるモデルです。現在の通常画面は一台当たりの共通容量を入力するため、異容量構成をそのまま詳細指定する画面にはなっていません。たとえば4TB、4TB、8TB、8TBを同じ一般モデルで考えるなら、RAID 6の利用容量は最小4TBを基準に8TBとなり、大きいディスクの余りを自動的に使えると仮定しません。
異容量を柔軟に使う独自方式や、複数の領域へ分割して組み合わせる構成は別モデルです。製品の容量計算と結果が違う場合は、まずこの仮定が同じかを確認します。数値が小さく出たからといって、機器側で必ずその差分が無駄になると断定するための説明ではありません。
RAIDの容量と、バックアップの容量を分ける
RAIDは誤削除したファイルの過去版を自動的に保存する仕組みではありません。誤った更新や削除も、正常な書き込みとして反映される場合があります。冗長化容量があることと、別時点へ復元できるバックアップがあることを混同しないようにします。バックアップ容量は、保持世代と増分を含めて別のツールで見積もります。
この計算からIOPS、再構築時間、耐障害性の確率、アプリケーションの性能は分かりません。最終判断には、容量の内訳、必要なバックアップ、機器の仕様と実測を合わせます。結果を報告するときは『RAID 6、4TB四台、予備なし、管理領域を除いたモデル値8TB』というように、前提を添えると伝わりやすくなります。
同じ8TBでも、同じ保護や性能ではない
4TB四台ではRAID 6もRAID 10も、このモデルの利用容量は8TBです。しかし、数値が一致しても構成や故障時の条件が同じとは限りません。RAID 10ではどの組のディスクが故障するかが重要になるため、『半分が冗長だから二台まで必ず大丈夫』という説明にはしません。このツールはディスク故障の組合せや復旧中の状態をシミュレーションしていません。容量表で同じ列に並ぶ結果を、障害耐性まで同じという結論へ広げないようにします。
予備ディスクを置く場合も、予備があることと再構築が終わることは別です。交換を開始するまでの時間や、再構築中の性能低下、追加障害への備えは容量式へ入っていません。逆に予備を利用容量へ数えてしまうと、実際に配置できるデータ量を過大に見積もります。総台数、予備台数、有効台数を分けて読み、予備を一台増やした結果で有効台数が方式の最低条件を下回っていないかも確認します。入力エラーは単なる画面の都合ではなく、モデルの構成条件を満たさないことを示します。
最後に、8TBという結果をそのままファイルを8TB置ける容量としないようにします。ファイルシステム、予約領域、製品固有の管理領域などを除いた前のモデル値です。製品の画面がTiBで表示するなら、単位の違いによる見かけの差もあります。まず同じbyte数の単位へそろえ、それでも残る差を管理領域などの実装条件として調べます。容量式、単位表記、実際の利用可能領域の三つを分けると、どこで数字が減ったかを説明しやすくなります。